企画展情報
しずおか別荘ものがたり
- 会期
- 2025年1月25日(土)~3月9日(日)
- 開館時間
- 9時~18時(展示室入場は閉館30分前まで)
- 会場
- 静岡市歴史博物館 3階企画展示室
- 休館日
- 月曜日(国民の祝日・休日の場合は開館、翌平日休館)
- 観覧料
-
|
個人 |
団体(20人以上) |
一般 |
750円 |
600円 |
静岡市内居住
70歳以上の方
高校生・大学生 |
520円 |
410円 |
小学生・中学生 |
180円 |
150円 |
未就学児、静岡市内居住・通学の小学生・中学生は無料 |
※障害者手帳の提示で介助者1人まで無料。
※「一般」以外の方は身分証明書等をご提示ください。
※基本展示と合わせてご観覧いただけます。
みどころ
かつての興津の清見潟は、別荘や旅館が立ちならぶ、静岡一の海のリゾート!
明治に入って政治家・財界人たちが、続々と別荘を建てた興津・横砂
広大な別荘「長者荘」を構えて、興津・横砂のためにも尽くした、政治家・井上馨
興津の別荘「坐漁荘(ざぎょそう)」で優雅に暮らしながら、東京の政界を動かした元老・西園寺公望
井上が別荘で嗜んでいた書や和歌、西園寺愛用の品から、当時の優雅で悠々自適な生活に迫る
教科書にも載るような明治の日本を動かした元老たちと興津・横砂との関わりを紹介
展示構成
明治より多くの政治家や財界人が別荘を構えた静岡のリゾート、興津・横砂。中でも明治維新政権の元勲井上馨は横砂に長者荘を、首相で元老の西園寺公望は興津に坐漁荘を構え、晩年を過ごしました。井上馨所用の品々や、西園寺公望および別荘旅館水口屋に関わる資料から、別荘の地の歴史をひもときます。
1章東海道の名所、興津の清見潟
絵葉書「興津旅館一碧楼水口屋の遠望(清見潟海岸)」
(静岡市立中央図書館所蔵)
駿河湾に向かって干潟が広がる興津の風景は古くから、訪れる人々を魅了してきました。近世後期には興津は、東海道の宿を描いた多色刷の摺絵に必ず現れ、清見潟の海岸線が描かれました。近代に入ってからも観光名所案内にその風景が紹介され、清見潟は海水浴でにぎわいました。現在、干潟はなくなっていますが、古写真から清見潟のようすをしのぶことができます。
2章井上馨(世外)と長者荘
長者荘(『世外井上公伝』国立国会図書館
デジタルコレクションより)
井上馨(1835~1915年)は、長州藩士の出身で明治維新に功労があり、政治の実務に長け、長い期間にわたって政府の大臣を歴任しました。井上は明治29(1896)年、横砂の地に5万坪もの広大な敷地を得て、長者荘とよばれる別荘を建てました。「世外」と号し、晩年をこの別荘で過ごしました。井上は長者荘を訪れる人々と交流し、地域の人びとに大きな影響を及ぼしました。
3章興津の別荘旅館 水口屋
スタットラー『JAPANESE INN』にみえる水口屋
(静岡市歴史博物館所蔵)
江戸時代に、興津の脇本陣であった水口屋は、明治に入ると別荘旅館を経営、政治家、財界人、皇族、作家、画家が数多く訪れました。また清見潟で海水浴場の営業も行いました。戦後には占領軍の一員であったスタットラーが訪れ、その著書で水口屋をアメリカに紹介しています。
4章西園寺公望と坐漁荘
海辺からみた坐漁荘(個人蔵)
西園寺公望(1849~1940年)は、京都の公家に生まれ、西園寺家を継ぎました。自由主義的な思想を身に着け、明治後期に政党の勢力が強まると立憲政友会の総裁となり、「桂園時代」には首相を2度つとめました。その後も元老として政界に重きをなし、昭和の軍部勢力に批判的な姿勢を貫きました。大正8(1919)年、興津に坐漁荘を建て、晩年を過ごし、ここで亡くなりました。
関連イベント
企画展関連講演会
しずおかの別荘と政治家参加無料
古くから景勝地として知られた興津地域に別荘を構えた政治家たちと、 彼らの別荘建築についてそれぞれの専門家の視点から学びます。
- 日時
- 令和7年2月16日(日)13:30~16:00(開場 12:30)
- 会場
- 清水ふれあいホール
静岡市清水区旭町6-8(清水庁舎3階)
- 定員
- 200人
- 講師
- 千葉 功さん(学習院大学文学部教授)
土屋 和男さん(常葉大学造形学部教授)
- 申込
- 1月18日(土)10:00〜静岡市歴史博物館ホームページ申込フォームで先行受付
1月24日(金)10:00〜静岡市歴史博物館(054-204-1005)で電話受付(申込順)
興津坐漁荘 2階
学芸員ガイドツアー
興津の別荘の地をめぐるツアー参加無料
企画展で紹介する坐漁荘、水口屋、清見寺そのほか興津の別荘地にちなむ歴史スポットを探訪します。
≫ イベントページはこちら
- 日時
- 令和7年1月26日(日)
①午前の部 10:00~11:30
②午後の部 13:30~15:00
- 集合場所
- JR興津駅
- 解散場所
- 清見寺
- 定員
- 各30人
- 申込
- 12月22日(日)10:00〜
静岡市歴史博物館(054-204-1005)に電話で申込み(申込順)
パネル展示
政治家 井上馨と西園寺公望観覧無料
興津・横砂の地に別荘を構えた井上馨と西園寺公望。二人はどのような政治家だったのでしょうか。政治家としての活躍をわかりやすく紹介します。また坐漁荘の模型もあわせて展示します。
- 日時
- 令和7年1月25日(土)〜3月9日(日)
- 会場
- 静岡市歴史博物館1階
わかりやすい歴史・地域のおはなし
● 企画展関連トーク 申込不要・参加無料
会場:静岡市歴史博物館 1階 市民活動スペース
- 令和7年1月25日(土)13:30~14:30
- ≫ 明治〜昭和のリゾート地 興津
井上馨や西園寺公望など、多くの政治家たちが別荘を構えた興津地域。彼らを魅了したリゾート地 「清見潟」の魅力をご紹介します。
- 令和7年 2月8日(土)13:30~14:30
- ≫ 清見寺と西園寺公望
講師:渡辺浜男さん (郷土史家)
政治家西園寺公望は老後の静養のため、興津清見寺町に別荘坐漁 荘を建てました。 名刹清見寺に残された貴重な資料や、 公望の興津 での暮らしについて紹介します。
- 令和7年3月9日(日)13:30~14:30
- ≫ 長者荘の主、元老井上馨
明治維新の立役者であり、後に元老となった井上馨。横砂に5万坪の別荘長者荘を建て、興津・横砂のために尽くしました。井上馨の活躍を語ります。
歴史まち歩きMAP
歴史まち歩きMAP(企画展チラシ中面) [PDF]
①静岡市埋蔵文化財センター
静岡市埋蔵文化財センターは、明治時代の元老井上馨の別邸「長者荘」の跡地に建っています。静岡市内の遺跡から出土した遺物の整理・管理・公開を行い、一般の人も展示を見ることができます。
≫ 詳しくはこちら(外部サイト)
②興津坐漁荘 西園寺公望別邸(復元)
西園寺公望の別荘坐漁荘を、その故地に忠実に復元した建物です。西園寺ゆかりの品なども展示しています。
≫ 詳しくはこちら(外部サイト)
③清見寺
清見寺は、東海道の関所である清見関の関寺であったといわれる禅宗寺院で、江戸時代には朝鮮通信使も宿泊しました。
④皇太子殿下御海水浴跡記念碑
この碑は、大正天皇(当時皇太子)が海水浴を楽しんだことを記念して建てられました。今から60年くらい前までは、海岸線がこの辺りにありました。
⑤水口屋ギャラリー
水口屋ギャラリー(フェルケール博物館別館)は、もとは一碧楼水口屋という別荘旅館です。現在はギャラリーとして水口屋を訪れた人々の品々を展示しています。
≫ 詳しくはこちら(外部サイト)
⑥正岡子規 句碑
俳人の正岡子規は、明治33(1900)年に興津に移住しようと考えたことがありましたが、その願いは果たされることなく、2年後の明治35(1902)年にその生涯を終えます。
興津はあんこのふるさと
〜製餡技術発祥の地、興津〜
明治時代、興津出身の北川勇作と内藤幾太郎は、和菓子に欠かすことのできない餡子を大量に作る機械を考案しました。また、後進の育成にも尽力し、製餡技術が全国に広がった結果、より多くの人が餡子を使った和菓子を味わうことができるようになりました。後年、静岡市清水区承元寺町に北川勇作と内藤幾太郎の貢献を讃えた記念碑が建立されました。

北川勇作の功績を讃えた記念碑
内藤幾太郎の功績を讃えた記念碑
博物館への道
静岡駅から博物館まで歩く
※専用駐車場はございません
オンラインチケット購入サイトはこちら
※観覧チケットのオンライン購入も可能です。詳細は購入サイト内を確認ください。
※当日を含む2週間分の購入ができます。(販売初日は10:00販売開始)