企画展情報

十返舎一九と蔦屋重三郎

①十偏舎戯作種本 ②新鋳小判𦣘 ③聞風耳学問
①②③全て静岡市立中央図書館(木村文庫)所蔵


企画展チラシダウンロード [PDF] 一九展展示資料一覧 [PDF]
明治維新と静岡 徳川慶喜、家達と旧幕臣たち

十返舎一九と蔦屋重三郎

会期
2025年7月5日(土)~8月24日(日)
【前期】7月5日(土)~7月27日(日)
【後期】7月29日(火)~8月24日(日)
開館時間
9時~18時(展示室入場は閉館30分前まで)
会場
静岡市歴史博物館 3階企画展示室
休館日
7月7日(月)、14日(月)、22日(火)、28日(月)、8月4日(月)、18日(月)
観覧料
基本展示・企画展
個人 団体※1人につき
20人以上
一般 750円 600円
静岡市内居住
70歳以上の方
高校生・大学生
520円 410円
小学生・中学生 180円 150円
企画展のみ
個人 団体※1人につき
20人以上
一般 150円 120円
静岡市内居住
70歳以上の方
高校生・大学生
100円 80円
小学生・中学生 30円 30円
静岡市内居住・通学の小中学生、未就学児は無料
※「一般」以外の方は身分証明書等をお持ちください。
※障害者手帳をお持ちの方とその介助者1人無料。(要提示)

みどころ

展示構成

出版文化の新たな流れをつくった蔦屋重三郎と彼に見いだされた十返舎一九。江戸時代中後期の江戸そして駿府の出版文化とそれを囲む人びとの華やかな世界をたどります。

プロローグ 一九と蔦重との出会い

江戸時代の中ごろ、江戸幕府の老中をつとめた田沼意次たぬまおきつぐは商業を重視し、江戸の町はこれまでにない活気にあふれました。人びとは娯楽を求め、多くの本が出版されます。その中で、黄表紙きびょうしなどの娯楽本を数多く手掛けた人物が江戸で本屋を営んでいた蔦屋重三郎つたやじゅうざぶろう(1750~1797年)でした。駿府出身の作家、十返舎一九じっぺんしゃいっく(1765~1831年)は、江戸で蔦屋重三郎と出会います。

1新たな出版文化の到来を見抜いた 蔦屋重三郎 東海道の名所、興津の清見潟

恋川春町『吉原大通会』国立国会図書館所蔵
恋川春町 戯作『吉原大通会 : 3巻』,
[岩戸屋源八],[天明4(1784)].
国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/9892509 (参照 2025-05-06)

蔦屋重三郎は、それまでの常識を打ち破るような本を次々と出版しました。時代のニーズを鋭く読み解く独特の感性により、打ち出された企画を元に当時の人気作家たちと協力して手がけた本は、瞬く間にベストセラーとなります。その一人が、十返舎一九でした。

2人びとに愛された人気作家 十返舎一九 井上馨(世外)と長者荘

十返舎一九『 東海道中膝栗毛』 後編
坤 個人蔵(当館寄託)

駿府で生まれた十返舎一九は、江戸で蔦屋重三郎に才能を見出され、作家デビューを果たします。黄表紙や往来物おうらいものなど、66歳(数えでは67歳)で亡くなるまで約500種もの本を手がけました。なかでも30代から書き始めた『東海道中膝栗毛とうかいどうちゅうひざくりげ』は、大ベストセラーとなります。

3駿府に花開く出版文化興津の別荘旅館 水口屋

栄寿軒安鶴『安鶴在世記』(当館所蔵)

江戸で出版された本は、各地の本屋や貸本屋を通じて全国に広がりました。駿府では本屋の採撰亭さいせんていの主人を中心に、文化人たちが集い、様々な交流が行われます。のちに駿府でも安西の左官、栄寿軒安鶴えいじゅけんあんつるを主人公とする『安鶴あんつる在世記ざいせいき』が出版されました。

エピローグ 一九が駿府に残したもの

駿府の貸本屋の一つであった鳴雁堂めいがんどうの貸本目録からは、一九の作品が、駿府の人びとに読み継がれていたことがわかります。駿府の人びとにとって、一九はどんな存在だったのでしょうか。

関連イベント

講演会

江戸の出版・文芸のチカラ参加無料

江戸時代中後期の出版文化の発展の中心を担った蔦屋重三郎と十返舎一九、彼らとそれをとりまく人びとの動向や同時代の駿府の文化について紹介します。
共催:静岡市葵生涯学習センター・徳川みらい学会
≫ イベントページはこちら

日時
令和7年8月2日(土)13:30~16:30(開場 12:30)
会場
葵生涯学習センター(アイセル21)1階ホール
(静岡市葵区東草深町)
定員
どなたでも200人
講師
小二田誠二さん(静岡大学人文社会科学部教授)
大石学(静岡市歴史博物館館長)
申込
7月5日(土)10:00〜静岡市歴史博物館ホームページ申込フォームで先行受付
7月11日(金)10:00〜静岡市歴史博物館(054-204-1005)で電話受付(申込順)
江戸の出版文化

十偏舎戯作種本 静岡市立中央図書館 (木村文庫) 所蔵

学芸員ガイドツアー

駿府の“通(つう)”を見つける旅参加無料

江戸時代中後期における駿府城下町の特徴や文化人たちのゆかりの場所を歩きます。
≫ イベントページはこちら

日時
令和7年7月13日(日)
①9:30~11:30
②10:00~12:00
集合場所
静岡市歴史博物館 1階講座室(現地解散)
対象
どなたでも各回30人(小学生以下保護者同伴)
申込
6月15日(日)10:00〜
静岡市歴史博物館(054-204-1005)で電話受付(申込順)

わかりやすい歴史・地域のおはなし

申込不要・参加無料

会場:静岡市歴史博物館 1階 市民活動スペース

令和7年7月6日(日)13:30~14:30
≫ 花開いた出版文化 蔦重の生きた時代の駿府

江戸時代中頃から後期にかけて、江戸では出版文化が全盛期を迎え、駿府城下町にも文字や本があふれていました。当時、出版から流通までを担っていた本屋とそれに関わった駿府の人びとを紹介します。

令和7年7月21日(月・祝)13:30~15:00
≫ 描かれた東海道

講師:大石沙織さん(静岡市美術館学芸員)
江戸時代、東海道をテーマとした版本や屏風、浮世絵などが登場した背景を、展示品とともに紹介します。

令和7年8月11日(月・祝)13:30~15:00
≫ 浮世絵ってなんだろう ~木版印刷物としての仕掛と工夫~

講師:山口拓海さん(静岡市東海道広重美術館学芸員)
江戸時代の大衆印刷として発達した浮世絵版画について、制作に関わる人々や、画中に書き込まれた印刷物としての情報の読み取り方、出版者でありプロデューサーでもある版元が仕掛けた工夫など、知っているようで知らない浮世絵版画について紹介します。

令和7年8月23日(土)13:30~14:15こどもにもおススメ
≫ 『東海道中膝栗毛』ってどんなお話?

十返舎一九によるベストセラー『東海道中膝栗毛』って、どんなお話なんでしょうか。今さら聞けない、東海道中膝栗毛を紹介します。

令和7年8月24日(日)13:30~15:00
≫ 郷土(ふるさと)駿府と十返舎一九

講師:大畑緑郎さん、小澤浩さん(駿府十返舎一九研究会)
十返舎一九は江戸で執筆活動を行いましたが、出身地である駿府とのつながりが途絶えたわけではなく、むしろ強いものがありました。静岡の人にも認識が薄い、一九と駿府とのつながりを紹介します。

体験&おみやげ工作

申込不要・参加無料

会場:静岡市歴史博物館 1階 市民活動スペース 
時間:13:30~15:00受付

令和7年7月5日(土)
令和7年8月16日(土)
≫ ちいさな和風ノート

和装丁をイメージしたメモ帳をつくります。

令和7年8月9日(土)、10日(日)
≫ 伝統文様でポストカード

伝統文様を模したスタンプカードを使って、オリジナルポストカードをつくります。

十返舎一九ゆかりの地MAP

歴史まち歩きMAP(企画展チラシ中面) [PDF]

①駿府町奉行所址

駿府町奉行所址

一九の父親の勤め先

②十返舎一九生家跡伝承地

十返舎一九生家跡伝承地

一九が生まれたと伝わる家の跡

③竹茗堂

竹茗堂

江戸時代後期駿府を代表する文化人が営んだ茶店

④宝泰寺

一九と同時代の駿府文化人の拠点
臨済宗妙心寺派 金剛山 宝泰寺
(外部ページ)

⑤丁子屋

丁子屋

丸子宿名物“とろろ汁”を出す店

⑥国指定史跡小島陣屋跡

黄表紙の祖
恋川春町が仕えた小島藩
国指定史跡「小島陣屋跡」
(外部ページ:静岡市HP)

図録

7/5(土)から
博物館ミュージアムショップ・WEBで販売開始

金額:700円
冊子サイズ:A4/ 32ページ

通信販売はこちら

新型コロナウイルス感染症感染拡大防止に関する取り組み

◆お問い合わせ: 静岡市歴史博物館

TEL:054-204-1005

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